今週は粗大ゴミの収集手配を済ませ、年季の入った押入れの奥から物品を引っ張り出しては片付けながら過ごしていました。そんな「これまでの生活の仕舞い込み」を粛々と進めています。
ですが、私の頭と手元は決して過去に留まってはいません。作業の合間、PCを開いては Google Colab の有料環境をセットアップし、自作の自動選曲システム(以下、AutoDJシステム)の実務用ブラッシュアップに没頭していました。
数千曲のデータセットに耐えうる「実用性」と「人間性」の追求
これまで開発を重ねてきたAutoDJシステムですが、新生活に向けて「数千曲スケール」の膨大な楽曲ライブラリでも破綻せずに動作する堅牢性を持たせるようにしています。
Pickleによるオブジェクトの永続化やGC(ガベージコレクション)を利用したメモリ管理など、大規模データを安定して扱うための仕組みも整備しました。
さらに、Optunaによるハイパーパラメータの最適化では、全曲を対象にするのではなく、個性が際立つ楽曲群に絞って探索することで、特徴量の違いをより明確に学習できるよう工夫しました。
その結果、算出された帯域・特徴量の重み付けは非常に興味深い数値を示しました。
- α (F / フォルテッシモ・エネルギー系): 2.59
- β (A / アタック・明瞭度): 2.54
- γ (B / ベース・低域構造): 2.61
- δ (S_low / 静寂・サブベース): 2.98
- ε (S_high / 空間・高域の広がり): 2.71
これらは、各音響特徴が選曲品質へどの程度寄与したかを示す重みです。
特に静寂やボトムを司る帯域への重み(2.98)が高く現れるなど、機械的な均等分散ではなく、人間が聴覚や身体感覚で「心地良い」と感じる文脈やゆらぎを意識した、より自然で有機的な選曲ロジックへ近づけることができました。
身の回りの物理的なモノを減らしていく一方で、デジタル上の自作ツールはより洗練され、重厚になっていく感覚が実に心地良く、風向きが変わったと確信しています。
変化することこそが、最も自然な生き方
そもそも、時間という条件が動いている以上、状況が変化するのは自明の理です。むしろ、同じ環境に留まり続けることの方が不自然と言えるでしょう。
たとえば、富士フイルムが写真フィルム市場の縮小を受け、自社のコア技術を活かして医療・ヘルスケア分野へ舵を切ったように、人も企業も「ここで戦い続ける必要はない」と判断すれば、主戦場を変えることは、ごく自然な選択です。
自分の人生くらい、自分で描きたい
人は誰しも、より良い自分になりたいと願い、自分の人生くらい自分で描きたいと思うものです。他者からの期待をなぞるだけの生き方ではなく…
さて、この街でやるべきことは、主に事務作業のみとなりました。
振り返ってみれば、実にさまざまな出来事がありました。ですが、私にとって、過去は単なる「通過点」に過ぎません。「もはや関心がない」と笑って言えるのは、冷酷だからではなく、私の心が、すでに次の舞台へ向いているからでしょう。
手放すべき物を手放し、磨くべき技術を磨き、次の暮らしへ向けて準備を整える。
後半生とも言える新しい生活へ向けて。これからの日々でどのような音を奏で、どのような景色に出会えるのか。楽しみで仕方ありません。
Akihito Kimura